2013年07月17日

 蕎麦本


 蕎麦博物学の権威、新島繁さんの本を読んでいま
 す。博物学などと書きましたがそんな分野がある
 のかどうか?でもしかし、この幅広い知識と多岐
 にわたる編纂には脱帽します。

蕎麦切り文化は江戸で発達した経緯から江戸前のお蕎麦が標準値的
に相対化されているように見受けますが新島氏の研究は広く日本全土
に及び、地方色のある蕎麦文化もあまねく網羅されています。読めば
読むほど江戸蕎麦に縛られている自分のお蕎麦感が揺らぎます。

はて、では自分の目指すソバはと自問するとやはり、白く細く、する
すると手繰れる長さで、濃厚なつゆにちょいと付けていただくモタレ
ない毎日食べたくなるものとなりますが、食べる側に立ってみると、
挽きぐるみの黒い田舎ソバも、真っ白い更科や季節の変わりそばも、
水の切れた出前そばも、駅前の立ち食いそばもそれぞれに良いところ
があります。

まだまだこの世界の奥深さに戸惑うばかりですが、理論も実践も一つ
一つ積み上げながら哲を深めていくしかないようです。陶器も蕎麦も
まだまだ道半ば、深い深い穴を覗き込んでいるような気分です。

posted by かまなりや at 17:55|