2015年10月20日

 判 子




女将より手芸部のハンコを作って呉れろと頼まれて、老眼にムチ打って小さな判子を掘りました。寸法は、20×30o タグにするのだそうです。こういった小さな仕事は若い頃から得意だったのですが、老眼が進んで近くが良く見えず、ずいぶん荒っぽい掘りになってしまいました。部の口の字などは上側が飛んでしまいました。

若い頃は下書きに寸分たがわぬくらいに掘って依頼者をあっと驚かせたものですが、歳をとるとはこういうことなのでしょう、でもしかし出来上がったものはそれほど悪いデキではありませんし、いっそ荒い掘りが篆刻のような味わいにも通じて好ましいくらいです。職人気質としては納得できるものではありませんが、女将はこれで良いとそれこそ太鼓判を呉れましたので、苦笑いしつつ納品しましょう。

できたことができなくなる道のりも、じんわり享受していくことが歳をとる秘訣ですかな。

posted by かまなりや at 18:03| 書・画