2016年06月23日

 せ ん




骨董に造詣のある生徒さんが面白いものを見つけたと持ってきてくれた小さな碗です。煎茶碗ではなかろうかと思う薄づくりの磁肌に唐風の絵付けがとても軽やかに描かれています。高台の内側には永楽の文字、さてどこの物でしょう。

一目、京都っぽい焼き物ですし、永楽の銘を見るに京焼きの永楽保全の流れと考えたくなりますが、作風が少し違うようにも見えます。パソコンで調べても同じようなものは出てきません。感覚的ではありますが、どうも国焼きでは無いような気もします、もう少しつぶさに調べてみましょう。

然しながら、この絵付けの 『線』 の細さと速さ、そして画の上手さには目を瞠ります。小さな器の中にまるで会話が聞こえてくるような知的な人物をサラリと描く手練れに唸りました。こんな器で、良いお茶(お酒)をちょっと飲むのは実に、趣味のイイことですな〜。

posted by かまなりや at 20:04| 焼きもの

2016年06月20日

 ツクルヨロコビ




今日は磯子区の屏風ヶ浦保育園さんで今年度2回目の陶芸教室でした。前回、原土から水簸して作った泥漿を干し、ほどほどに硬くなった土で自由に土遊びをしてもらいました。画像は年長組の男の子が作った 『スポーツカー』 とても良い感じに出来ています。本人も満足な出来だったのでしょう、とても嬉しそうに解説をしてくれました。ああ、こんなに楽しんでもらえれば講師冥利に尽きるものだと屈託のない笑顔を眩しく眺めました。

そういえば自分も、小さなころに粘土で作ったトラを先生に褒められて、シビレルほど嬉しかったことがあったなぁと思いだしました。そこで、ここはひとつ気の利いた評価をせねばと、彼のスポーツカーのフロント部分の造形を 『このフロントのシュモクザメみたいなところが格好いいねぇ』 と褒めました。するとすかさず 『え、ハンマーヘッドシャークのこと?』 と聞き返されて、『そうそう、ハンマーヘッド』 と言いなおしました。はなからカタカナで評価してあげればよかったと自分の気の利かなさを反省しました。

お子さんたちには、小さな頃から、作る喜び(表現する喜び)を味わってほしいです。表現することは自分を顧みることに他ならず、それは即ち自分を磨くとても良い手段です。いつもいつも上手くはいきませんが、続けることできっと心は太く強くなります。頑張ってほしいものです。

今日はちょっと小さな頃の自分に向き合ったような気持になりました。

関連記事 2016年 5月16日 みぢか

posted by かまなりや at 18:58| 焼きもの

2016年06月16日

 ふながた




今年も、地元自治会・子供会の一日陶芸教室を開かせていただきました。もう20年以上も毎年講師としてお声掛け頂いているので、けっこう地元ではおなじみの一日教室です。対象は主に小学生、低学年から高学年まで幅の広い参加があって、引率の親御さんも交えて自由に楽しく作ってもらいます。

毎年、力作が多いのですが今年はおもしろい合作ができました。それが、画像の船です。一人の女の子が舟形の鉢を作っていたのですが、船の形ができると色々な荷物を載せ始めました。それに周りの子たちが呼応してどんどんみんなで荷物を作っては載せてゆき、遂には満載。すばらしい荷船ができあがりました。物を作る過程ではこういった偶発的なことがあって楽しいばかりですが、何より楽しみを見出して作り進めていく子供たちの笑顔と、きらきらした目の輝きがとても印象的でした。

ステキな 『宝船』 きちんと焼いてお届けしますよ、しばらく待っててくださいね。

posted by かまなりや at 17:42| 焼きもの

2016年05月30日

 いわみ




ロクロを挽くときに水鉢として使っている八寸の鉢です。これ、関東では馴染みがないと思いますが、島根県の 『石見焼き』 です。もう何十年も前ですが、相鉄線鶴ヶ峰の商店街の雑貨屋で見つけて、珍しいのと、水鉢にとても使いやすそうだったので買いました。買った当時はちいと小さいかなと思ったものですが、慣れると気にならず、水挽き仕事の時には必ず使っています。

まったく飾り気のない、所謂 『民芸』 畢竟、作者もわかりません。調べればどこの窯元さんの物かわかるでしょうけれど、あまり探索意欲はわきません。島根には行ったことがありませんが、機会があれば石見焼きの里を歩いてみたいものです。

posted by かまなりや at 17:42| 焼きもの

2016年05月16日

 みぢか




今年度も、土から作る陶芸体験が磯子区の保育園で始まりました。今日は原土を溶かして篩を通し、きれいな泥水を作る作業。4歳さん、5歳さんが楽しく遊びながら作業しました。できた泥水をさわって喜ぶ子供たちの楽しそうな姿に心が和みました。

陶芸などというしゃちほこばった名称を考案したのは昭和の大作家加藤唐九郎氏であるという話ですが、私はこの言葉は好きではありません。陶芸家なんて、僭越にすぎる職業名だと思います。もちろん焼き物は素晴らしい芸道だとは思いますが、陶芸家でござい、究極でございなどと云うと、焼き物がどんどん遠ざかっていってしまうように思います。

お子さんたちと一緒に焼き物を作るのはその点、焼き物という工芸が縄文の昔から生活に密着した身近なものなのだと再認識できます。私はどちらかと云えば芸術家肌ではなく、職人ですので、お子さんたちの目線と同じ高さで陶磁器に関わりたいものだと思います。

これからほぼ一年間、お子さんたちの成長を見守りながら土を作り、形を作り、焼きましょう。

posted by かまなりや at 00:00| 焼きもの

2016年05月12日

 しょうひん




2月からろくろを挽き始めた大口記念品製作は最早日課と化し、朝飯前に20挽いたり、午後の空いた時間に10挽いたりと、仕事の合間にコツコツと挽いています。1週間にだいたい100前後、月のトータルが400個くらいになるように調整しながら作っています。

3sの土で概ね12個の作品が挽けます。単純に割って一つ250g、かれこれ1300個は挽きましたので揃いつつありますが、やはり大小はできてしまいますので最後の一つは、たまさか小さくなります。それでも同じような形に挽いて遊んでいます。これは商品としては出せませんが、小品として焼いてお世話になったご注文主様の担当部署の方々にでも差し上げましょう。

沢山挽くことでどんどん仕事はこなれ、早くもなりましたし、粒も揃いました。然し乍らともすれば仕事が漫然とした手拍子になってしまいます。これは予想していたことですが、さて、ここからどのように作品に面白さを出すか?意図すれば恣意的なアクが出てしまいそうですし、かと云って民芸論のように健康な美が宿るのを待つような他力本願は好きません。これからの仕事で、そのあたりをきちんと見定めることとしましょう。

私の性分に適した、美の見出し方があるはずです。

posted by かまなりや at 18:14| 焼きもの

2016年04月28日

 還 暦




横浜名物 『崎陽軒のシウマイ』 の醤油入れ 『ひょうちゃん』 の還暦バージョンを手に入れました。陶芸教室の生徒さんが引き当てたものを下さいました。 ひゃっほー! 

ひょうちゃん生誕60周年記念サイト

何十種類もあるうちの一つですが、すこぶる嬉しいです。実は昨年のキャンペーン中に全種類が当たる懸賞に応募してはみたのですが、あっさり外れました。ヤフオクなどでの購入も考えましたが、けっこう高値で取引されているので二の足を踏んでいたところです。珍品陶器蒐集家としてはやはり一つは持っていないとその沽券に関わります。

ぜひ、大事にしましょう。

posted by かまなりや at 17:00| 焼きもの

2016年04月15日

 とびかんな




画像は、九州大分の小鹿田焼きの湯呑みです。飛び鉋という技法で、化粧掛けした素地がほどほど乾いたところで独特の箆(現地では鉋と云う)で回しながら削ります。その時に箆が小刻みに振動し、このような連続模様が刻まれるのですが、こんなにきれいに模様をつけるには熟練の職人技が必要です。何気なく使っている器ですが、伝統の知恵と職人さんの技が詰まった逸品です。

九州熊本では大きな地震が起きて、災難でありました。被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

posted by かまなりや at 17:42| 焼きもの

2016年04月11日

 たどり




2月からせっせと作っている記念品カップは、先週1000個を達成しました。一応何かの区切りでもあろうかと、記念撮影をしました。がしかし、カメラ目線でにっこりと笑っている顔がいかにも嘘くさくて我ながら胡散臭いので、小さめの拡大です。

実は千個目ともなれば色々と感慨が込み上げて、思わず涙でも溢れるのではと思いきや、案外と心は波立たず、まだまだもう千個も挽くのだと身は引き締まるばかり。清らかな涙は、ゴールまでとっておきましょう。

この画像はさすがにタイマー撮影ではなく、家人にスマホで撮ってもらいました。 所謂 『他撮り』 です。

posted by かまなりや at 18:21| 焼きもの

2016年03月23日

 まぢか




2月からせっせと作ってきたご注文の記念品が完成に近づきつつあります。今月の納品分300個の完成まであと一窯、ゴール間近になってきました。昨年の暮れにお話を頂戴し熟考の末お引き受けしたこのお仕事ですが、各方面のご協力もあり、どうにか納期に間に合いそうです。

ありがたいことにこのお仕事はもうしばらく続きます。すでに来月分の作品も着々と成形、素焼きと進んでいますし、仕事のサイクルも構築できてきました。最初は色々心配事だらけでしたが、ここからは面白さも実感できることでしょう。

さて、明日、気を引き締めて窯を焚きましょう。

posted by かまなりや at 00:00| 焼きもの

2016年03月17日

 かんげん




お彼岸の入り、今日は暖かになりました。そんな日に本焼きの窯を焚いています。今朝5時に火を入れて14時間過ぎました、窯内の温度は1200℃超、佳境に入っています。還元の具合もよろしく、色味の穴からは薄煙交じりの火がきれいに帰ってきています。

あと一時間ほどで釉もじゅうぶん溶けるでしょう、そうしたら頃合いを見て火を消します。あとひと頑張り、気を入れてがんばりましょう。

posted by かまなりや at 19:27| 焼きもの

2016年03月07日

 園児さん


昨春から通年取り組んできた屏風ヶ浦保育園の陶芸作品が出来上がり、お届けに行って来ました。土拵えから体験してもらい、成形、釉掛けまで、年長ゆり組さん全て自分の手でがんばりました。今日はできあがった器でミニパーティー。


お昼前ですので、軽いスナック菓子でのおやつですが、なんのなんのお子達は大喜び。できたお皿やカップに盛り付けてとても楽しそう。


一見、盛り付け不可能そうな器にも立てちゃったりするところがこれまた愉快、愉快。楽しそうな笑顔がこぼれているのを見て嬉しくなりました。こういうちょっとしたわくわくサプライズが、お子さんの心にとても良い刺激になっているのでしょうねぇ。

このお子さん方は3歳の頃からちょっとずつ陶芸に携わってもらっています。云わば三年のお付き合い、思い返せば長い年月ですがあっという間にご卒園です。最後に一緒にお昼ご飯をいただいてきましたが、みなさん本当に食べるのが上手になったなあと思いました。

目ざとい男の子が私の携帯電話を見つけて貸して貸してというので貸してあげたら、するするとボタンを操作して写真を撮ってくれました。今のお子達は電子機器もへっちゃらですねぇ、自撮りならぬ 『児撮り』 です。自宅に戻って繁々とその画像を見てみるとお子さんたちの視線の低さにびっくり、こんなに下から見上げているのですねぇ。来年度の教室ではもう少し身を低くしてみんなの視線に合わせてみましょう。

ゆりぐみの皆さん、一年間おつかれさまでした。保育士の皆々様、お世話になりました。給食の先生、毎回美味しいお食事をありがとうございました。来年度もよろしくお願いいたします。

posted by かまなりや at 20:32| 焼きもの

2016年03月02日

 かまづめ




注文品のカップを窯詰めしました。おんなじ形の物を大量に作るのは初めてのことで、詰めた窯の姿もいやにシンプルです。いっそ殺風景ではありますが、一段14個入りました。小さな窯ではありますが、前後含めて9段ほど組めますので、一窯126個焼ける模様。今回の窯は半分だけこの作品で、もう半分は保育園での教室の作品を焼きます。

さて、今月はたくさん窯を焚くことになりそうです。

がんばんべぇ〜。

posted by かまなりや at 19:18| 焼きもの

2016年02月27日

 みっしり




今日の本焼き窯は、かなり詰め込んでしまい、後半温度が上がりにくくちょっと長引きそうです。親方ちゃんもちょっと心配そう・・・

もう少し、晩酌はお預けです。

posted by かまなりや at 18:16| 焼きもの

2016年02月24日

 Eggshell




知り合いの社長さんが接待の席で使ったという有田焼の画像を送ってくれました。世界一薄い磁器だと仲居さんから紹介されたそうです。調べてみたら 『卵殻手/らんかくで』 という有田の伝統技法を現代風にアレンジし、『エッグシェル』 というシリーズで売り出されている磁器でした。

画像のぐい呑みは、やま平窯さんのもの。中の飲み物の色が透けて見えるほど薄くて軽く、でも充分に強度はあるとか。 スゴイ! 有田の技術には唸ります。

いずれどこかでお目にかかることもあるでしょう、そん時はとくと 『拝見』 させていただきましょう。

posted by かまなりや at 19:16| 焼きもの

2016年02月22日

 家内制



注文品の製作に家族総出と云った体で取り組んでいます。正に家内制手工業、いや 『家内制手工芸』。


やっぱりしでかした倅のしくじり仕事、底が抜けました。 ま、研修中だから許してやるべい。来月抜いたら、シメんぞコラ!と、おどかして気合いを注入しときましょう。

親方ひょうちゃんも開いた口がふさがりません!

関連記事 2016年 2月9日 おやかた

posted by かまなりや at 19:08| 焼きもの

2016年02月11日

 朝挽き




朝飯前の一仕事にろくろ仕事をしています。毎朝20ずつ、6時前くらいから始めて10(とう)挽いたらラジオ体操、そのあとまた10挽くとちょうど朝ご飯の時間。一週間で120から140ほど挽ける計算です。が、起きられない日もあるでしょうから、平らかにはいかぬでしょう。でも、しばらくこのルーティンでやってみましょう。一日に集中して100挽くより体はうんと楽です。

学校に通っている時分、毎日こつこつ学習をすることができませんでした。試験前にうわーっと詰め込んでどうにか点を稼ぎ、間に合わせるやっつけ仕事ばかり。そんなインチキ人生をあるって来た人間には良い修行です。

一つ一つ、心を込めて挽きましょう。

関連記事 2016年1月26日 轆 轤

posted by かまなりや at 18:29| 焼きもの

2016年02月09日

 おやかた




作品の削り仕事を倅に教えて手伝わせていますが、若い者のこと、ちいと目を離すとスマホなどをいじくっていますので、親方の似顔絵を貼ったひょうちゃん(横浜名物崎陽軒のシウマイに入っている醤油入れ)を置いて監視役にあてました。

ひょうちゃんのかわいさを損なわない程度に睨みを効かせましたので、これでサボる気にはならぬでしょう。

頼んだぜ、分身親方!

posted by かまなりや at 18:08| 焼きもの

2016年02月05日

 保育士




今日は、港北区新羽の保育園で教室を開かせていただきました。年長5歳児さんのクラスでも、そろそろインフルエンザが流行しているらしく、お休みの子が数名居ましたが元気に登園している皆さんと楽しく土粘土で作りました。

こちらの保育園さんは男性の保育士さんがとても多くいらっしゃいます。一昔前からは想像もつかない保育現場です。恥ずかしながら若かりし頃保育士(その当時は保母・保父といっていた)の勉強をしたことがあり、国家試験を受験しに行ってもかなりの少数派でしたが、保育の現場での男性の役割の必要は叫ばれていました。今、こうして男性保育士さんたちが活躍する現場に居合わせると、ああ、保育の現場は確実に進歩しているのだなぁと思う反面、自分には本当にできただろうかと疑問ばかりがよぎります。結局違う道を進んできましたが、保育園での教室はとても楽しく、これからも続けていきたいものだと思います。

現場ではまだまだ男性の保育士さんはたいへんだろうと思います。ぜひとも頑張っていただきたいものです。がんばれ、男性保育士!君たちこそ保育現場の必須アミノ酸だー。

posted by かまなりや at 18:39| 焼きもの

2016年02月01日

 こまがた




東京駒形の、ギャルリ ニュアージュさんへ鯨井円美さんの個展を観に行って来ました。クジライさんは、江戸川の施設で一緒に陶芸指導をしている同僚です。お知り合いになってまだ日が浅いのでどのような作品を作っていらっしゃるのか楽しみに出かけました。茨城、笠間の土を使った作品はピリリとした正確なろくろで挽かれ、カッチリとしたデザインのクラフト風。デッサンがしっかりしている上に技術の確かさが相まって、無駄のない端正な形が生まれているという印象でした。画像は気に入って買ったカップ。小振りなカップですが、ほんのり青みがかった失透系の釉薬が落ち着いた使いやすいカップです、大事に使いましょう。

せっかく駒形へ出向いたのだから、吾妻橋の藪で昼でもと思いましたが月曜定休で断念・・・じゃぁ並木へ行くかと足を向けかけましたが、遠くからでも店外の行列がうかがえてこれまた断念。ギャラリー裏手の 『麺駒』 というラーメン店でタンメン(650円)を食べました。こじんまりした店ながら、しっかりした仕事の良店で、美味しかったです。こういう飛び込みが当たると嬉しいものですねぇ。

さて、2月。明後日は節分、春は近いですな。

posted by かまなりや at 00:00| 焼きもの