2015年09月03日

 てつき


今日は屏風ヶ浦保育園の3歳児さんたちと粘土で遊んできました。毎度思うことですが、ちょっとした注意(口に入れないようにしてねと云うくらい)と、ごく簡単な説明だけしてハイどうぞと作ってもらうのですが、みなさん実に、実に、良い手つきで拵えてくれます。もちろん保育士の先生方が日々の保育で、この日に向けてお子さんたちの気持ちを調える努力をして下さっていることでしょうけれど、それにしてもお子さんの内包している力には驚きます。







どのお子さんも 『物造りニッポン人』 の素晴らしい遺伝子を継いでいるのだなあと毎年毎年感心します。こんなに良い手つきで作れば悪い作品が出来上がる道理がありません。私も自分の作品を作るときには、こんなきれいな手つきで作れるようにまず、心を澄ましておきましょう。 50年配の濁り切った心を澄ませるにはよほどの心神鍛錬が必要でしょうが・・・

技術は二の次なんですな、やっぱり。

posted by かまなりや at 18:16| 焼きもの

2015年08月24日

 じ き




暦は処暑を過ぎ、夕方には随分涼やかな風が立つようになりました。今日などは晩酌もお燗酒です。さて、この湯呑み、鎌倉の蔵を改造したギャラリーで粗品に頂いたものですが、気に入ってもう10年以上使っています。ギャラリーはもう閉店してしまいましたが、蔵は確かまだ残っていたと思います。

焼き物屋ですから色々な陶器を持っていますが、普段使っているのは割り合いと磁器が多いです。白くて堅牢で軽いのが好きなのかもしれません。でも熱〜くつけると持っていられないのが焼き締まった磁器素地の弱点でもありましょうか。

日本人は陶器が好きです。よごれやすく、割れやすく、実に弱点の多い陶器をこれほど好むのは不思議ですが、その不完全な脆さに美を見出す日本人特有の美意識があるのでしょう。変化するものの良さは四季の移ろう美と共通するものを感じますねぇ。

秋が近付いています。

posted by かまなりや at 18:20| 焼きもの

2015年08月09日

 さんか




電気の窯で焼き締めの皿を焼いてみました。土は信楽の赤土ですが、備前の焼き方を応用しています。真ん中の赤い筋は藁の模様、備前で云う緋襷(ヒダスキ)です。回りの自然釉は土灰の単味を水溶きして筆で塗りつけました、備前では付けゴマと云います。

電気の酸化ですから少々土味が明るくなりますが中々に好ましいデキです。灯油の窯で還元ばかり焼いていますので、目から鱗が落ちました。酸化焼成も面白そうです。

posted by かまなりや at 17:08| 焼きもの

2015年08月05日

 うえかえ




春に頂いたナギの木が大きくなって、鉢が手狭になりましたので植え替えをしました。ちょうど自作の鉢が一つ転がっていましたので足と裏に加工をして盆栽鉢にし、そっくり植え替えました。元の鉢には穴がなく、セラミスという保水性の高い人工用土でしたが、空気が通りにくそうなのでそれを底石にし、赤玉土で植えました。



三本の苗は絡むこともなく順調に育っています、でもそのうちに大きくなれば独立した鉢に植えるか地植えしてあげた方が良いでしょう。鉢物ばかり増えても世話が大変なだけですからねぇ・・・今は台所の出窓に置いて朝な夕なに眺めて楽しんでいます。小さな鉢物でも緑のある暮らしは心が和むものです。

今日は朝から良い風が吹いて、暑い中にも一抹の涼を感じます。土曜日には立秋、これからは残暑と呼ばねばなりますまい。

関連記事 2015年 3月2日 セラミス

posted by かまなりや at 17:26| 焼きもの

2015年08月02日

 おくりもの




1月に1日教室でおじゃました港南区の保育園の卒園児さんから、お手紙を頂戴しました。中身は手作りであるらしい樹脂のコースター、鉢植えの花がデザインされています。可愛らしい贈り物で心が和みます、さて何に使うべいと思案の末、我が家の守り神御本尊 『信楽のお狸様』 のおざぶにさせていただくことに決めました。

敷いてみるとサイズはぴったり!お狸様もいたくお気に入りのご様子で、満面の笑み。写真を撮った後は神棚に鎮座ましましております。

ともやくん、素敵なプレゼントありがとうございました、大事に使わせていただきます。

posted by かまなりや at 16:34| 焼きもの

2015年07月27日

 夏 窯




この猛暑の中、本焼きの窯を焚いています。もう何年も夏を越えてきましたので慣れっこですが、やはり暑いです。窯の中は1200℃工房内は窓を開けていても39℃ほどになっています。1時間ごとに調整をしていますが、汗が乾く暇がありません、工房から外へ出ると猛暑も涼しく感じます。

おいら焼き物屋だぞ、暑いのなんかへっちゃらだい、夏なんかに負けないぞー。

あ、つい退行してしまいました、失礼いたしました。

暑中お見舞い申し上げます。

posted by かまなりや at 18:09| 焼きもの

2015年07月14日

 まるしめねこ




これが、今戸人形復刻版の招き猫その名も 『丸〆猫』 です。 かわいいでしょ〜う、横を向いてまるで顔を洗うかのようなしぐさで招く感じが実に猫の姿をよくとらえています。右側の大きな方は、目が笑っているようにも見えて更に愉快。小判を抱いた小さな猫もこれまた愛嬌があり、商売繁盛請け合いです。

この丸〆のシリーズはいくつものバージョンがあって迷うほどでしたが、私は右の昭和戦前形と左のひと回り小さな小判形を二つ頂いてきました。裏にはどちらも丸に〆の印が刻印されているのが如何にも江戸風で洒落てます。



何事もまあるくしめる験担ぎ、なんとも縁起の良いものです。

芋乃市場に飾ってお客様のご健勝と商売繁盛を丸〆ましょう。

関連記事 2015年7月3日 いまど

posted by かまなりや at 18:10| 焼きもの

2015年07月12日

 からから




今日も暑くなりました。横浜新井町では室内でも30℃を超えて、真夏の陽気。きっと多治見や熊谷では35℃を超えて猛暑日になっていることでしょう。

画像は沖縄の泡盛用の徳利、金城敏男さんの 『カラカラ』 です。魚文の線彫りが沖縄らしい味わいを醸す乙な酒器ですねぇ。暑いときには暑い地方のお酒が美味しく感じます、今日はこのカラカラで泡盛でもいただきましょう。

でも乾杯はやっぱり、オリオンビールですかな。 三ツ星マークのね。


posted by かまなりや at 16:42| 焼きもの

2015年07月09日

 ORTON




窯内の温度を視覚的に測る指示具の国産ゼーゲルコーンがどういうわけかたいそう高くなってしまい、コストがかかりすぎるので米国産のオルトンコーンに変えてしばらくが経ちます。買い置きのゼーゲルはあと2本を残すのみ、オルトンとの差を体得するのに併用してきましたがいよいよ年貢の納め時です。

うちの窯は1250℃〜1280℃の温度で焚いていますので、ゼーゲルだとSK8〜9という番手。一方のオルトンは9番で1260℃〜1280℃という溶倒温度です。だいぶ慣れてきましたが、やはりちょっと高めになってしまいます。悩ましいところですが、うまく調整していくほかありますまい。

今日は久しぶりに酸化の本焼き窯を焚いています。ほとんどが織部釉の作品、これは還元では赤く発色してしまいますので、酸化焼成をして緑色の発色を狙います。そして、今日も予熱でお洗濯乾燥!今日は素焼きよりもさらに窯が熱くなりますので、バンバン乾きます。女将もご満悦、私も予熱が無駄にならず得した気分。

只今窯内は1200℃、工房は、乾燥室と化しております。

関連記事 2015年7月6日 しつど

posted by かまなりや at 17:53| 焼きもの

2015年07月03日

 いまど




今戸人形の復刻を手掛けていらっしゃる吉田義和さんより、作品展の案内状が届きました。以前から吉田さんのお仕事には興味を持っていて、一度お会いして今戸人形のことや東京の焼き物について教えを乞いたいと思っていました。数多ある今戸人形の復刻版を一堂に観ることができるなんてワクワクします。

やはり一番気になるのが 『丸〆猫』 画像のDMの一番右端の招き猫です。ちょいとハスに構えて招く姿は何とも愛嬌があり、真っ直ぐ招く上方風の猫よりも乙です。販売をしているようならぜひひとつ買い求めてきましょう。

会期は7月11日から、東京青山のべにや民芸店での開催です。

私は13日(月曜日)に伺う予定、楽しみ、楽しみ。

関連記事 2012年11月11日 まるしめ

posted by かまなりや at 17:03| 焼きもの

2015年06月26日

 つちあそび


 屏風ヶ浦保育園さんの陶芸教室に行っ
 て来ました。今日は今年度の第二回目、
 先月土ごしらえをした粘土が良い硬さ
 になったので自由に遊んでもらいました。

今年の年長さんは、昨年の年中さんのころから一目置く造型
巧者ぞろい。どんどん作っていく姿に目をみはるばかり、画像
の作品は龍なのだそうですが、うねる感じにとても生き物らし
さが感じられました。

今日のねんど遊びは、残念ながら作品として残すことはできま
せんでしたが多くのお子さんから 『たのしかった』 というお声
をいただき、温かな気持ちになって帰ってきました。形は残り
ませんでしたけれど、純粋に手触りや質感を楽しんでほしいな
という思いは伝わったようですね。 めでたし、めでたし。

本日の特選 『カタツムリの島』 季節感があっていいですねぇ。

関連記事 2015年5月18日 どろんこ

posted by かまなりや at 17:20| 焼きもの

2015年06月20日

 コーミンカン


 毎年開かせていただいている地元子供会の
 一日陶芸教室を今年も新井町公民館で開か
 せていただきました。今日はお天気も回復し
 て風も爽やかでいい気分でした。

新井町にはついに自治会館が新築落成しました。でも、公民館は
残ります。陶芸教室はやはり公民館での開催が良いです。みんな
で床にぺたりと座って座卓の上で作るスタイルはここ数十年変わ
らず続いています。

机に椅子は楽ですが、板の間で膝を交えて一緒に作る同時体験
をすることもデジタル世代の子供たちには、コミュニケーションの
一助になって必ずや人格形成に役立つことでしょう。そのお手伝
いが焼き物を通してできることは、レッスンプロを自認する作陶
家としては嬉しい限りです。

来年もぜひ、よろしくお願いいたします。

posted by かまなりや at 18:05| 焼きもの

2015年06月19日

 さぶかぜ


 今日は正しい使い方の備前焼のお皿、
 写真に撮るならもう少しきちんと盛れ
 ばよかったとぼやくO型女将。今更遅い
 よーと、パチパチ撮っちゃいました。

この備前焼は一般的な備前の田土(ヒヨセ)ではなく、寒風と
云う地区の山土を使ったものだと思います。耐火度が高く、田
土特有の渋い色合いより白く焼きしまっています。作者は渡辺
聡さん、森陶岳さんのお弟子筋の作家さんです。

田土のゴマ、サンギリといった降灰と土の織り成す窯変は備前
の見所ですが、山土の明るい備前も良いものですねぇ、特に夏
場に使うには涼やかで良い感じです。鰹の造りもとてもよく映え
ています。

盛り付けの荒々しさも器の良さでカバーされちゃいますね。

さぶかぜ陶芸の里

posted by かまなりや at 18:06| 焼きもの

2015年06月15日

 てんぴ


 梅雨の晴れ間、土を天日に干していま
 す。水簸し、篩を通し、沈殿した泥漿
 を布を敷いた容器に入れ、後は程よい
 硬さに乾くのを待つばかり。

今日はとても気温が高く蒸し暑い日ですが、干し物には絶好
の陽気。夏も冬もお天道様は有り難いものです、感謝!

posted by かまなりや at 12:01| 焼きもの

2015年06月13日

 小鹿田


 『おしかだ』 と読みたくなる地名です
 が、『おんた』 と読みます。九州出身
 の方と、焼き物に興味のある方は間違
 いなく、おんたと読めることでしょう。

画像の湯呑みは小鹿田焼きの特徴的な技法 『飛びカンナ』 
化粧掛けをした素地に、しなりのある焼き物用の曲がりカンナ
で回しながら掻き落としをしていく装飾技法です。長く使って
いますが、単純な模様だけに飽きが来ない素朴な器です。

九州にはまだ伺ったことがありませんが、いつかきちんと訪ね
て焼き物の郷を回ってみたいものです。梅雨の大雨で難儀な
様子がニュースで聞こえてきますが、大きな被害が出ないこと
を祈るばかりです。

唐臼の水音を直に聞いてみたいなぁ。

posted by かまなりや at 18:05| 焼きもの

2015年05月18日

 どろんこ


 今年も屏風ヶ浦保育園さんで、新し
 い園児さんたちと陶芸教室が始まり
 ました。今日は土拵え、銘々に原土
 の水簸をしてもらいました。

原土を溶かして篩を通すだけの単純な作業も園児さん達に
は目新しい体験のようで、楽しそうにする子もあれば手の汚れ
が気になる子もいて様々な表情が見受けられます。作業の後
園庭でどろんこ遊び!暖かな陽気が幸いしました。

街中の保育園のお庭の泥と、陶芸土の泥の感触はどう違っ
て感じてもらえたでしょうか。いつかこの経験が皆さんの発達
の糧になると良いなぁと写真を撮りながら思いました。

『陶芸』 なんて云うと堅苦しいですが、とても身近などろんこ
遊びと同じように進めていけたらこの教室も成功でしょう。

一年間、よろしくお願いいたします。

posted by かまなりや at 14:29| 焼きもの

2015年05月14日

 なまがけ


 素焼きをせずに乾燥した素地に釉薬
 を掛けるのを 『生掛け』 と云います。
 素焼きの習慣が定着する以前はこの
 生掛けが常套の手法でした。

画像の作品は今日生掛けで施釉した作品、この鉢、ロクロで
挽いたのは一昨日12日、陽気が良いのであれよと乾いて削
り仕上げをしたのは昨日13日、加えて今日の夏日でカラリと
乾き、生掛けができちゃいました。明日、本焼きをしますが
この作品も無事に窯に納まりました。順調に焼き上がれば窯
出しは17日、何と!6日間で完成です。

長いこと焼き物を作っていますが、こんなに短い時間で完成
するのは初めてです。色々な幸運が重ならなければ、こうは
旨く事は運びますまい、成せば成るというのはこういうことな
のでしょうかねぇ。

posted by かまなりや at 18:21| 焼きもの

2015年05月10日

 つ ち


 水簸土を板に流して干したらば、何
 やらナマコのような形になって一笑
 を誘います。小石が入っているので
 サンショウウオのようにも見えます。

ずいぶん放っておいた土ですのでしっかり沈殿し、上水を
切っただけでけっこうな粘度があり、平たい板に流しても
流れ落ちる心配がありません。水簸の浅い物だと、器状の
物にしないと流れてしまいます。

ついつい面倒で再生せずに放っておいてしまう削り土など
も丁寧に水簸してやればまた蘇ります。これからは水仕事
も楽しくなる季節、面倒がらずに土拵えもやりましょう。

posted by かまなりや at 16:31| 焼きもの

2015年05月04日

 でろでろ


 石膏型を作るべく、土であらかじめ拵
 えた元型に溶いた石膏液を流し込んだ
 らば水分を吸って元型が崩壊してしま
 いました。 あべしー (゚□゚)

元型がいまひとつ乾いていないところへ流し込んだのが失敗
の原因です。型はバラバラ、石膏はデロデロ、見るも無残な
有り様に職人の自尊心は元型同様に崩壊し、その場に崩れ
落ちて泣きました。

どうにも仕様がないのでそのまま固め、写真などを撮って
反省しましたが、いまだ心はヒリヒリ疼きます。

明日、気を取り直して型をとりなおしましょう。

posted by かまなりや at 17:04| 焼きもの

2015年04月29日

 出目金


 金魚それもデメキンの箸置きを試作
 しました。黒泥土を使用しましたので
 クロデメキンです。焼くともっと黒々
 とするので、『らしく』 なるはずです。

金魚という観賞魚は人間が交配し、改良に改良を重ねて
定着させた変種が珍重される、実にマニアックな世界です。
出目金も突然変異で現出した個体を増やして作り出した品
種でしょう。

その一種不気味な姿を写実しつつ愛嬌を醸すのが作り手
の腕の見せ所。自画自賛は憚られるところですが、試作に
しては中々良いのではと思います。さて、これにさらに改良
を加えてもっと 『らしく』 しつつ、道具としての実用性も
追求していきましょう。

いずれ、アカデメキンやパンダデメキンも作りましょう。

posted by かまなりや at 17:31| 焼きもの