
イタリアへ帰国するエマ君に何か嵩ばらないお土産を、と思い立ち、手拭いに字を書きました。
栃木は風がよく吹くので、お題は『風』にして、何かいい文句はないかいなと思案していて思いついたのが種田山頭火。句集『草木塔』を検索したらちょうど良い一句がありましたので、拝借しました。
薄墨でかな文字のかぜを流れるように書いて、その上に濃い墨で句を乗せました。2枚書いて、バランスの良い方(画像)をエマ君に差し上げました。
種田山頭火は自由律俳句を詠みながら諸国を彷徨って生涯を閉じた行乞の俳人です。五七五に拘泥せず、自由に吟じた句にはそれでも独特のリズム感があり大好きです。何も持たず迷いながらも只々歩く姿は、先の見えにくい今の世界の状況に似ていなくもありません。
さて、どちらへ行かう風が吹く
感染症拡大終息の願いを込めて書きました。
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