2020年09月23日

 ましこやき


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お彼岸の連休は益子で過ごしました。すっかり秋めいて涼やかな風が吹くようになって日中活動もずいぶん楽になりました。そんな今回のミッションは玄関脇洋間の床部撤去作業、友人一家が手伝ってくれてとても捗りました。

画像は床下から出てきた益子焼きの花入です。ずいぶん汚れていましたが洗ってみると立派な角形花入で、これぞ益子焼きという重厚な作品。益子の陶土で厚手に成形された素地に地薬(じぐすり)がたっぷりと掛かっています。白い部分は並白釉、茶色い部分は柿釉(地元ではアカコと呼ぶ)草花のように見える部分は多分ロウ抜きという技法で柿釉をはじき、並白と銅釉(地元では青磁と呼ぶ)で装飾した物でしょう。

高台部分には作者の刻印であろう平仮名の『き』が描かれ、ご夫婦でもあろうお二方のお名前が呉須で記されており、53.5.21という日付らしい数字も記されています。多分昭和53年5月21日が何がしかの記念日で、その際に焼かれた物なのは想像に難くありません。ひょっとすると1953年(昭和28年)かもしれませんが…

今、益子焼の売店や窯元さんへ行ってもなかなかこういう『ザ・益子焼き』といった作風のものを見受けません。時代に則さなくなってしまったからでしょうが、ちょっと寂しい気もします。画像の作品も、ほんの40年ほど前の物と仮定すれば、それほどの骨董価値があるわけではありませんが、私がお借りした家を建てたであろう大先達がここで暮らした証であるとともに益子という陶郷の生き字引きです。

大事に飾って、季節季節には花を活けて愛でましょう。頗る安定が良いので、大きな花材もがっしりと受けとめてくれるでしょう。益子の陶工の足裏の土踏む力を感じる逸品です。

posted by かまなりや at 18:59| 焼きもの

2020年09月15日

 いなほ


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益子の田んぼも稲刈りの時季になりました。温暖化の影響でしょうか?稲刈りも年々早くなっているように感じます。そして、ちょっと寂しいことですが刈るのはほとんどコンバインで、天日干し(茨城ではオダガケと言っていた)をしている田んぼはほとんど見かけません。これも干す時間が短縮できるので農家の皆さんの負担を減らす事にはなるのですから悪いことではありますまい。でも、勝手なことを言わせていただければ、風情にはかけますねぇ…

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稲穂を眺めていると、本当に嬉しくなります。歳を重ねてお米への愛着が深くなったということもありますが、やはり日本人にとって黄金色の稲の穂は『宝』に写るのでしょう。梅雨の長雨、八月の猛暑、台風まがいの大風、局地的なゲリラ豪雨、この厳しい気候変動によくぞ耐え切って枝垂れるほどに実ってくれたものです。9月も中旬になって益子の田んぼの上を渡ってゆく風もずいぶん涼やかになりました。お米の作柄、収量はまだ不明ですがきっとまずまず豊作ではないでしょうか。

さあ、このあとはソバの実りが気になるところです。ソバは今花盛り、10月になってから実が入り刈り取りを迎えます。気になるのはやはり台風、昨年の19号のような大嵐が来ないことを祈りましょう。

posted by かまなりや at 18:02| 益子

2020年08月27日

 さといも


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昨年は忙しくて作れなかった里芋を、今年は頑張って一畝十株だけ春に播きました。以来3ヶ月、芋の株はすくすくと育っています。タネが良かったということが第一の条件だと思いますが、かなり葉が大きく茂ってこのままいけばたくさんの芋の収穫が期待できます。梅雨の長雨も、梅雨明け後の猛暑も熱帯原産の里芋には歓迎すべき環境なのでしょうか?

何はともあれ、葉がよく茂って光合成が促進されれば自ずと芋も肥大が期待できます。がしかし、心配は台風、何年か前に台風で収穫目前の里芋が皆なぎ倒されて悲しい思いをしたことが思い起こされます。今年もきっと大きな台風が一つ二つは日本にも来るでしょう。

どうにか乗り切って秋を越し、寒くなり始める頃にはとろりと美味しい芋をいただきたいものです。

お天道様江、何卒何卒。

posted by かまなりや at 17:54| 修理・営繕・庭仕事

2020年08月17日

 じゅうろう


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小田原特産『十郎』の梅干しも完成しました。小梅は二日二晩で干し上がりましたが、十郎は粒が大きいので二日と半日かかりました。二日めは夜露干しもして、三日間晴れに恵まれてしっかりしっとり仕上がりました。いやまあしかし、北関東栃木県も日中は暑いこと暑いこと。梅干しにも少々酷な暑さで、日中は梅の肌に塩が吹いていました。

8月の11日に干し場を作り、12日早朝小梅から干し始め、17日に十郎も干し上がりました。都合1週間、時折雷雨もありましたが順調にお天気に恵まれてラッキーでした。巷ではウィルスに加えて熱中症の搬送者が只ならぬ数になっていますが、そんな中にあっても無事にスケジュール通りに梅干し仕事が終わったことをとても喜ばしく思います。お天道様のおかげです、多謝。

芋乃市場益子店は未だリフォーム中ですので、今年は通販での頒布となります。毎年お買い上げいただく方を主にご注文を受付け、SNSなどを活用して宣伝していきましょう。今年は残暑も厳しいとの予報、水分の補給と共に梅干しで塩分とクエン酸を摂取して熱中症を予防しましょう。

posted by かまなりや at 16:29| 梅干し・漬物・保存食

2020年08月13日

 うめぼし2020

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今年の梅干しは益子で干しています。広々とした庭の一角に干し場を作りました。横浜よりも空が広いのでたっぷりと陽が当たり、とても良い気分で干せています。まずは小梅から、干し笊が沢山あれば十郎梅も一緒に干せるのですが、笊を買い足す予算がないので今年はいつも通りの干し場で二回戦という塩梅です。

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今年もきちんと間隔をとって並べました。効率良く干すために整然と間隔をとって並べていますが、見る人からはアートのようだとお褒めの言葉を頂戴します。こちらは別に意図して描いている訳はないのでアートなどと評されるのはこそばゆく、増してや『Art』などと言う外国産の言語での評価は自分には似合いません。願わくば『職人芸』と言う表現が最も嬉しい賛辞かと存じます。

ゲリラ豪雨に注意しつつ、しっかりと干して、美味しく仕上げましょう。

posted by かまなりや at 08:10| 梅干し・漬物・保存食

2020年07月30日

 石窯解体

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芋乃市場で使っていたピザ窯(石窯初号機)を解体しました。レンガと窯道具(棚板など)で拵えた窯はセメントを使っていないので案外簡単にバラせました。煉瓦と他の部品は昨日トラックに積み込んで女将と倅が益子へ運びましたいずれ新天地で再構築します。次の築窯では初号機の経験を元に改良を加えて、2号機となる予定です。

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今日は窯の道具を運んだ後片付けをして、旧芋乃市場の縁側はすっきりと何もなくなりました。常連のお客様が見たら寂しい絵に見えると思いますが、新生益子芋乃市場で改めておいしいピザを召し上がっていただけるようにがんばります。

横浜からは少々距離がありますが、開店の暁には都会に一番近い陶郷益子に美味しいお蕎麦とピザを食べにいらしてください。

posted by かまなりや at 17:19| 修理・営繕・庭仕事

2020年07月21日

 さしきそのご


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今月1日に挿木をしたソメイヨシノの枝は、ほとんどの枝の葉が一枚落ちて少々頼りなくなってしまいましたが、7本のうち5本が一枚の葉ながらもがんばって生きています。ひとつだけ2枚葉が残っていて頼もしい限りですが、これもまだまだ安心はできません。

挿木をしてからちょうど20日間、結構良い成績のような気がします。調べたサイトでは沢山挿木をして数本でも着けば儲け物といって良いほど発根の確率が低いと書いてありました。2枚とも葉が落ちてしまった枝は少々悲観的ではありますが、枝だけでも発根する個体もあるととある園芸家さんは仰っていますので、諦めずに水やりと観察は続けましょう。

横浜で挿したものですが、昨日益子へ移動しました。これからはここの気候で培養し、運良く苗木に成長したら大きさを見計らって地植えにしてあげましょう。20年もすればひとかどの若木になるでしょうから、その暁にはのんびりとお花見をしましょうか。20年後こちらも運良く永らえていれば77歳、喜寿のお祝いは満開の桜の下で祝いましょう。

まだまだ、人生は長いですな。

posted by かまなりや at 16:47| 修理・営繕・庭仕事

2020年07月13日

 窯乾燥室


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ほぼ三ヶ月ぶりに本焼きの窯を炊いています。休止していた教室を再開し、生徒さん達に釉薬を掛けていただき久方ぶりの窯です。やはり本業が滞るのは宜しいことではなく、窯の温度が順調に上がって来ると良い気分です。

そしてこの時季この窯の輻射熱を利用できるのがとても重宝します。溜まった洗濯物をここぞとばかり洗濯機に投入し、こじっかり洗ったのち窯の横でババーンと乾かします。窯の中は1,100℃、周りは60°くらいになっています。薄物などはものの1時間も干せばパリッと乾きますし、厚物でも2時間も干せばきれいさっぱり乾燥します。窯の燃料が灯油で、還元焼成なものですから、いかんせん灯油の匂いが着きますが洗えない干せないストレスに比べれば小さなこと。

今年の入梅時期は実にしぶとく雨が降りますが、空けないということはないでしょうからもうしばらく辛抱して耐えましょう。

各地の豪雨で被害を受けられた皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

posted by かまなりや at 17:53| 焼きもの

2020年07月01日

 さしき


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染井吉野桜のクローンを作るべく、挿木に挑戦してみました。親木は横浜の庭にある樹齢30年の木、息子が生まれた時に知人が苗をくれたものです。もう大きくて植え替えは無理なので子供を作って益子に移植をしようと思い立ちました。

ソメイヨシノは実生では先祖に帰って山桜の仲間に戻ってしまうので挿し木か接木で増やすのが一般的なようです。挿木は簡単な代わりに発根率が低く、畢竟成功率も低いのでだそうですがまあ一つでも根が出れば儲け物。ダメ元で挑戦してみました。一応手順通りに挿し、切り口には発根促進剤材も塗りました、挿したのは7本。

さて、一本くらいは着いてくれるでしょうか? 1ヶ月から2ヶ月で根がでるみたいですから、ゆっくりと観察しましょう。

posted by かまなりや at 17:21| 修理・営繕・庭仕事

2020年06月28日

 たんぼ


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田植えから一月半、益子の田んぼの稲はもうこんなに大きくなりました。すっかり青々と茂った稲田は6月の風に揺れてとても清々しく、梅雨の雨をとても喜んでいる様に見えます。

思い起こせば一年前の今日は急性喉頭蓋炎で緊急入院し、4泊5日病院で過ごしたものです。今年も疫病のお陰で巷はまだざわついている様ですが、日本の田んぼは健康にすくすく育っています。子供の頃は母の田舎浜松で夏を過ごすことが多く、ミカン山に囲まれた田圃の周りで駆けずり回っておりました。浜名湖が近いのでトンビが多く、トビの鳴き声を聞きながら歩く畦道の匂いが大好きでした。夏にはきっとあの田んぼの匂いが楽しめることでしょう。

湿気の多い長雨も暑い夏も人間にとっては楽では無いですが、稲にとっては格別の気候、秋に美味しいお米をいただけるようお付き合いしましょう。あとは昨年の様な台風が来ないことを祈るばかりです。

posted by かまなりや at 15:32| 益子

2020年06月24日

 まぐま


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youtubeなどで俄に注目を集めているダイエット食『マグマ』を拵えてみました。一口で言うとトマトリゾットのような煮込み料理です。本歌はお米で作るのですが、私はショートパスタ(フズィッリ)で作りました。とある知人から教えてもらって知った料理ですが、発案者はボディービルダーの方。ダイエットをして体を作るのに考案した簡単メニューだそうです。作り方は簡単、材料を全部炊飯器に投入して炊飯保温するだけ。保温中に煮込まれて美味しくなるという寸法。私は炊飯器を持っていませんので保温調理機で作りました。レシピは本家の方があげて下さっていますので『マグマ レシピ』等で検索してみてください。

ほとんどの具材がドロドロになったトマト煮込みはそれはそれは美味しく、病みつきになりそうです。このお料理には元祖とも言うべき『沼(ぬま)』という献立もあり、いつかはこの沼も試してみようと思います。特にダイエットをする必要はないのですが、美味しくてカロリーオフなら言うことはありません、現在の単身赴任様生活の心強い味方になってくれるでしょう。

全ての命ある食材に感謝! そして合掌!

posted by かまなりや at 18:57| 水・酒・食材

2020年06月21日

 にそうしき


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二槽式洗濯機が好きです。昭和中期生まれの中年オヤジにはどうにも全自動一槽式という機械任せのお洗濯が肌に合わず、もわ、もわ、もわ、と小刻みにうねる洗い方がじれったくてなりません。そこへ行くと二槽式はがおーんがおーんと力強く回り、洗ってるぞーという実感があります。脱水も脱水槽の回転の速さが頼もしい限り、ダイヤルで細やかに時間調節できるのも好ましい限りです。

益子の家には、室内の洗濯場に全自動式、お外の流し場に二槽式が設置してあります。家族で交代に空いている方を使うのですが、私はほとんど外の流し場でがおーん、がおーんと洗っています。梅雨に入って雨が多くなりますが、今年の雨は降る日と晴れる日のメリハリがあるので助かります。ネットで調べてみると、二槽式の根強いファンは多いらしくまだまだ新品が売られています。

我が家のものは東芝のVH-30S、生産終了している骨董品ですが、よく回る働き者です。がんばれ、TOSHIBA GINGA3.0 われらの衣服を清潔に洗浄するのが君の使命だ!

つづく。

posted by かまなりや at 11:04| 時事・私事・家事

2020年06月19日

 みしゅらん


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愛車ハイエースのタイヤがいい加減ツルツルになって、車検は通らないし高速走行は危ないですよとトヨタさんに脅かされ、これはいかんぞとタイヤを交換しました。何と、5年ぶりです… とは言え、仕事が激減していますので新品タイヤは無理、都筑区の融通の効くタイヤ屋さんに出物があるというのでそれで手を打ちました。車屋さんで交換してもらうと、中古とは言えヤマはあるしきれいなタイヤ、何でも同じハイエースのキャンピングカーから外したものだとか、そして何とメーカーは『MICHELIN』海外の有名なタイヤメーカーです。

ちょっと硬い印象ですが、しっかりとグリップして安心です。今日から他県を跨ぐ移動も解禁になりましたので、このタイヤで大手を振って他府県へ乗りつけましょう。もちろん、あのガイドブックも一緒にね。

ちなみにお値段、4本工賃込みで20,000円とお買い得でした。

どうか、パンクしませんように。

posted by かまなりや at 19:39| 自動車・乗り物

2020年05月29日

 うめぼし


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今年も梅仕事が始まりました。今年は小梅を10kg、十郎を10kg、都合20kgを漬けて干します。まずは小梅から、数があるので手間ではありますが丁寧に星(ヘタ)を取って、焼酎をまぶして殺菌して塩漬けします。

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今年も塩はギリギリ減塩の13%(常温保存が可能な塩分濃度)満遍なく振り込みました。

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二日ほどでキリッと梅酢が上がります。さてあとは水重しをかけて夏土用までしっかりと漬け込みます。

今年は益子の家の広い庭でカンカンの太陽に焼かれるように干す予定。夏の暑いのは体に応えますが、梅干しには恵の陽光、頑張って干して今年も美味しい梅干しを拵えましょう。

posted by かまなりや at 08:35| 梅干し・漬物・保存食

2020年05月24日

 しちりん


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七輪を新調しました。ついでに練炭コンロも買いました、益子のホームセンターで展示品現品限り1,000円というお買い得品。七輪は1,290円でした、益子は物価が安いです。練炭コンロの使用頻度は少ないのですが、煮込み料理等の時にあると便利です。七輪はご飯を炊いて熾火ができた時に炭を起こし、お湯を沸かすのに頗る便利です。冬場は暖房器具でお湯が沸きますが、夏場はやはり七輪があると重宝です。

でも、なぜ材質もほぼ一緒で形も同じようなのに片方は七輪で片方はコンロと名が違うのでしょうねぇ・・・木炭と、練炭(石炭)という燃料の違いでしょうか?今度しっかり調べときましょう。

これから夏場は七輪が、秋冬になると練炭コンロが活躍することでしょう。大事に使いましょう。

posted by かまなりや at 18:08| 焼きもの

2020年05月19日

 いっしょうます


益子の家の納屋を片付けていたら、大きな升が出てきました。

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立派な一升枡です。正面には『亀岡八幡宮』裏面には『1.8L』両側に『家内安全』『厄難消除』の焼印、そして元の持ち主さんの手で平成元年と墨書されています。こんな時期なのでやはり目につくのが厄難消除(やくなんしょうじょ)の文言、この厄除けの護符には何より気持ちが同調します。

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見た目では一升の水を入れるには小さく感じましたので、実際に水を入れて見ると摺り切りでぴったり1.8リットルの水が入りました。今は神棚に飾ってありますが、今回の疫病騒ぎがおさまっったら、御神酒を波波と一升注いで奉納し、その後は皆んなで回し飲みいたしましょう。

そんな日が、一日も早く訪れますように。 二柏二礼 パンパン拍手

posted by かまなりや at 00:00| 益子

2020年05月16日

 しつぎょう


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4月は全く仕事にならず、3月分の収入でどうにか乗り切りました。が、5月は4月分の入金が望めない状態でこりゃぁ困ったわいと思いながらも何とか連休を乗り越えました。連休が明けてさて、今月はいよいよどこからかお金を無心せねばなるまいと思案していたら、4月1日に被った追突事故のお見舞金1万円が自分の入ってる保険から振り込まれ、首の皮一枚繋がりました。然し乍ら10,000円では焼け石に水とばかりに蒸発し、いよいよ崖っぷちで銀行のカードローンも限度額に迫り、万事休すとなりました。

もうこれは万策尽きたなと思いつつ、藁にもすがる気持ちで振り込み専用口座を確認したら、事故の相手方の保険屋さんから損害賠償示談金が3万円振り込まれていました。と、同時に所得税確定申告の還付金が6万円入っており、都合90,000円が着金しました。一瞬目の前がパーッと明るくなったのも束の間、地獄に仏のその資金も、固定資産税、年金、家人への借財返済などなどで消し飛び、どうにか息をついたものの先の見通しは真っ暗、と思っていたら一昨日、4月に1日だけ出勤した江戸川の作業所からのお手当が13,000円振り込まれました。

連休明けから1週間、私のお財布には今一万円札が一枚だけペロンと入っています。ですが、いよいよもってもうお足の当てはありません・・・横浜と益子の2軒の公共料金の支払いが迫り、ガソリン・灯油等燃料費のクレジット決済は秒読み・・・でもしかし、全然危機感を感じません。奇しくも長期の田舎暮らしとなって心は穏やか、朝は早起き、毎日きちんとラジオ体操、ご飯は美味しく、日中は黙々とリフォーム作業、夕方には定時に上がって晩酌、ゆっくりお風呂に入って早寝、の繰り返し。お金なんて何とでもなるし、穏やかに流れる時間ほど貴重なものはないなと心底思います。(それくらいここ数年の繁忙は異常であったということでしょう.。)

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今、益子は殆どの田んぼで田植えが終わり、水の張られた田ではカエルがケロケロ鳴いています。そんな田んぼの水の中にはサギたちがゆっくりと餌を探し、田んぼの上を吹き渡る風に乗ってツバメがツーっと飛び去るのを目で追うとその先には刈り取りを間近に控えた麦の畑が輝いています。そんな景色に目を奪われていると突如空からヒバリの声が降り注ぎ、びっくりして見上げる青空に鳥の姿を探し出して見つけると、ヒバリはさーっと急降下して藪の中に消えてしまいます。心残りで空に目を戻せば遠くの空にタカがスイーっと孤を描きトンビかなと目を凝らせば、この辺りを繁殖地とする希少種のサシバのようです。

いっそこのままここで隠居を決め込んでしまおうかとも思いますが、まだちょっと早い気もしますので、60歳まであと3年は都会で頑張りましょうか。都市部の緊急事態宣言もボチボチ緩和方向に向かっています、晴れて解除もそれほど先の話では無いでしょう。それまでもう少しだけ、益子で羽を伸ばすとしましょう。

などと窮乏を露悪しておりますが、持続化給付金はしっかりと申請しております。審査が通りますように。


posted by かまなりや at 00:00| 時事・私事・家事

2020年05月11日

 げん


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昨日、弦が切れてしまってそのままになって眠っていたウクレレの、弦を張り替えました。ついでにあちこち掃除メンテナンスをするべく弦を外してみたらナット部分がポロリと外れてしまったので、そこもしっかりと接着剤で補強しました。元の弦は買った時から貼ってあったものでメーカーも何もわかりませんがわりと軟らかめの黒弦でした。今回張ったのは、ORCASのフロロカーボン黒弦 OSーTEN(テノール)安価ながら安定した定評のある品物です。

新しい弦は若干硬めに感じますが、その分音の粒が揃っていて単音がきれいに響きます。和音も何かパリッとした印象、まだ弦がなじまずチューニングが安定しませんが暫くは忙しくペグを引き締めながら使うようになるでしょう。

ギターもウクレレものんびり弾いている時間が取れずにいましたが、今月も教室関係の仕事は閉講になっていますので、暇を見て楽器も弾きましょう。お天気の良い日は庭で歌でも歌いましょうか・・・近所迷惑ですね。

今日は暑くなる予報、感染症に加えて熱中症にも気をつけましょう。

posted by かまなりや at 07:16| 音楽・楽器

2020年05月07日

 しょうぎ


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先日4日みどりの日、久しぶりに将棋を指して楽しみました。お相手はちょっと内緒にしておきますが、仮にE君としておきましょう。まだ数回しか指したことのない初心者、でもチェスの達人という強者。将棋もすぐに覚えましたが、取った駒を使う感覚が難しいと言っていました。素人将棋なので平手での対局、振り駒で先手E君、私は後手番となりました。

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後手番側からの写真ですが、局面は先手2三金と打ち込んだところ。先手は玉を軽ーく囲ってチェスのように攻めてきます。後手番は慎重に飛車を降って美濃囲いを組み、銀冠みたいなヘンテコな囲い(金の位置変です)になってます。この後、大駒の交換がくり広げられて下手は下手なりの捻り合いを展開し、決着がついたのが下の画像

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後手7五銀と打って先手玉は詰んでいます。後手は辛くも勝ちを拾いましたが、相手がもうちょっと修行を積んだらコロリと負けてしまうでしょう。先手のE君はチェスを指しているだけあってかなり筋の良い攻めをします、かたや後手の私は禄に指したことのないペーパー段位。ある意味棋力が均衡していたので成り立った将棋でしょう。

将棋は難しいですがやはり指すのは楽しいもので、暫く眠っていた榧の四寸板も古民家の回り廊下や座敷にしっくりと馴染んでいます。時間もあることだし、きちんと手筋を覚えて学習し、機会があればまた指しましょう。

posted by かまなりや at 00:00| 数寄・骨董・道楽

2020年05月05日

 てぬぐい


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イタリアへ帰国するエマ君に何か嵩ばらないお土産を、と思い立ち、手拭いに字を書きました。

栃木は風がよく吹くので、お題は『風』にして、何かいい文句はないかいなと思案していて思いついたのが種田山頭火。句集『草木塔』を検索したらちょうど良い一句がありましたので、拝借しました。

薄墨でかな文字のかぜを流れるように書いて、その上に濃い墨で句を乗せました。2枚書いて、バランスの良い方(画像)をエマ君に差し上げました。

種田山頭火は自由律俳句を詠みながら諸国を彷徨って生涯を閉じた行乞の俳人です。五七五に拘泥せず、自由に吟じた句にはそれでも独特のリズム感があり大好きです。何も持たず迷いながらも只々歩く姿は、先の見えにくい今の世界の状況に似ていなくもありません。

さて、どちらへ行かう風が吹く

感染症拡大終息の願いを込めて書きました。

関連記事 2019年3月9日 http://to-bo-nippo.sblo.jp/article/185687531.html
posted by かまなりや at 00:00| 書・画